乾癬とは

皮膚が少し盛り上がり、カサブタを少し付着する赤みを帯びたブツブツが体のあちこちにできます。炎症性角化症という分類がされております。乾癬の病変では過剰な免疫反応が起こっています。難しい話しですが、免疫を司るTh17細胞、炎症性樹状細胞の病変部における増加ないし活性化が、乾癬の病変の形成や維持に大きな影響を与えています。患部では、これらの細胞が持続的に活性化しており、その結果病変の赤みがでます。また、これらの炎症が続く結果、皮膚の細胞が過剰に生産されるようになり、皮膚が厚く積み上がり、カサブタ(専門的には鱗屑といいます)となってはがれ落ちていきます。

尋常性乾癬

乾癬の分類

  • 尋常性乾癬 通常みられる乾癬です。
  • 乾癬性関節炎 リウマチのような関節炎や背骨や腰が痛くなるような体軸関節炎などをおこします。
  • 乾癬性紅皮症 全身の80%以上に乾癬の皮膚症状が出来る重症タイプです。
  • 汎発性膿疱性乾癬 膿疱(のうほう)という膿が皮膚にたくさんできてくるタイプの乾癬で、発熱などの強い全身症状を伴います。指定難病になっており、治療に公費負担があります。

乾癬は感染せんバイ!

乾癬はけっして他の人にうつることはありません。しかし、この事実が世の中にうまく伝わっていないもどかしさがあります。院長はこのタイトルで乾癬患者さん、一般市民向けに日本中で講演しています。世の中にこの事実が広く伝わることで、乾癬患者さんの社会的不利益が少しでも取り除けるのではないか、と信じています。



乾癬の原因は?

様々な原因、悪化要因が考えられています。遺伝的な体質に加え、感染症、精神的ストレス、薬剤などの要因が加わって発症することが考えられています。糖尿病、高血圧、肥満などのメタボリック症候群、喫煙なども影響することが考えられています。


乾癬の患者さんはどのくらいいるの?

国内の患者さんは10万人を超えるといわれます。全世界には1億2500万人の患者さんがいます。男女比は2:1で男性に多くみられます。

乾癬の治療法

乾癬の治療法は、年々進歩しております。現在列挙するだけでも大変なくらい、とても多くの治療法があります。現在ある乾癬の治療法をまとめました。

  • 塗り薬 ステロイド、ビタミンD3、配合外用薬
  • 飲み薬 アプレミラスト、シクロスポリン、メトトレキサート、エトレチナート、ウパダシチニブ
  • 光線療法 ナローバンドUVB、PUVA
  • 生物学的製剤 TNF阻害薬、IL-17阻害薬、IL-23阻害薬
  • 顆粒球吸着除去療法
治療にお悩みの方、見直したい方、相談したい方は30分の専用枠を用意できます。完全予約制です。現在2ヶ月ほどの予約待ちがあります。